2017年11月19日日曜日

第4回賽翁会 2人のピンチヒッター

 賽翁会4回目、前日の朝にとりっくまさんから連絡が入る。「飛行機のトラブルでトランプ会に参加できなくなりました。サンフランシスコです。」何を隠そう、とりっくまさんは国際派のビジネスマンなのだ(ということにしておこう)。不参加の理由が格好良すぎる(笑)。
 賽翁には4人で予約していたし、4人用のゲームをする予定だったので、急遽代役を探す。何度かデザート・スプーンで遊んだ、つっちゃんをお誘いしたところ、前半の2時間だけ参加してくれることに。後半の2時間は賽翁さんに「twipla」で呼びかけてもらう。前日の呼びかけなので無理かなと思っていたが、当日朝に参加の申し込みがあり、ほっとした。

 前半は、つっちゃん、ンヌさん、ンヌjr君、私の4人。ルールの簡単な【ハーツ】からスタート。ハーツは切札なしのトリックテイキングゲームで、ハート1枚につきマイナス1点、スペードのQ(ブラックレディ)は1枚でマイナス13点。それらの失点を取らないようにするゲーム。しかし失点カードを1人で全て取ると、失点合計26点を自分以外の3人に取らせる「シュート・ザ・ムーン」という逆転のルールがある。

 ルールはシンプルだが、ンヌjr君がシュート・ザ・ムーンを成功寸前という所まで、2度も迫ったり、ンヌさんがずっと出せなかったブラックレディを、最終トリックでリードしたり等、今回も毎ディール、ドラマが起き、楽しいゲームになった。


 つっちゃんは初参加だが、ボードゲーム系のトリックテイキングに慣れていて、ハーツにもすぐ馴染んで楽しんでくれたようだ。何度もブラックレディが手札に来る悲劇や「つっちゃん、がんばってどんどん取ってはるね。スタートプレイヤーになるゲームと勘違いしてるんちゃう?」等というキツイ突っ込みにも負けず、笑顔でプレイしていたのが流石だった。これに懲りずにまた遊びましょう!

 8ディールプレイして、いつもより無口だったンヌさんの勝利。めっちゃうれしそうやった。ンヌjr君は2度のシュート・ザ・ムーンの失敗がきつかった。
(結果/ンヌ:-28 自転車人:-29 つっちゃん:-71 ンヌjr:-79)

 ハーツが終わったところで、つっちゃんが抜け、twiplaの呼びかけで来てくれたアオネコさんにバトンタッチ。もちろん初対面のはずだったが、どこか見覚えのある顔…。少しずつ記憶がよみがえってくる。
 「以前、ゆうもあ大阪で、一緒にトランプしたことない?」。話をしていると、7年前、彼の中学時代に「掛合トランプ」という、日本に古くから残っているトリックテイキングゲームを一緒にプレイしていたことが判明。「掛合トランプ」のルールや歴史を独学で調べ、「掛合トランプをやらせて欲しい」と単身でゆうもあ大阪のゲーム会に乗り込んできたのだ。
 その時に彼が持ち込んだ、びっしり書き込まれたノート、ボロボロのバイスクルがとても印象的だった。そのノートとトランプの写真が保存してあった。(写真下)


  そして7年後に現れた22才のアオネコさんもやはり手書きノート持参だった。(写真下)


 トランプ好きの中学生が、今、成人になって、私の呼びかけた会に顔を出してくれるとは…、時間の流れと偶然の不思議さに驚く。
 と、おっさんがいつまでも感慨にふけっていても、時間がもったいないので(笑)、彼がやりたいという【シャーフコップ】をプレイすることに。


 最近よくプレイしているシャーフコップは2対2のペア戦で、ドイツで盛んにプレイされている。毎回パートナーが変わり、そのパートナーがゲームの途中までわからない、正体隠匿系のトリックテイキングゲーム。QとJの全てが切り札という変則で、ゲームに馴染むのに少し時間のかかるのが難点だが、慣れれば面白いゲーム。アオネコさんは、このシャープコップを調べている時に私のツイッターを見つけたということ。ルールも正確に把握されていた。

 ンヌさんもンヌjr君も前回やっているので、ルール説明は短めにしてさっそくプレイ。アオネコさんは盛り上がってくると「クロイツ!」等とドイツ語を発しながらプレイ。それを真似てンヌさんや私が訳もわからず「クロイツ!」。そしてクロネコさんが独学で習っているという、エスペラント語も飛び出し、なんだかよく分からない会話に大笑い。
 また計算が早く、面倒なシャーフコップの得点計算を、ささっとやってくれるので助かった。5ディールプレイして、アオネコさんとンヌさんが、なぜか必ずペアになり同点。最終で果敢にソロに挑戦したンヌjr君が少し及ばす失敗。でもその勇気は素晴らしい。
(結果/アオネコ:8 ンヌ:8 自転車人:4 ンヌjr:3)

 最後に、第1回の賽翁会でプレイして人気だった【ミニミゼール】を。ミニミゼールはカードを24枚だけ使用するミニゲーム。切札なしのトリックテイキングゲームで、6トリック中全くトリックを取らないか、6トリック中5トリックを取ると点数が高い。しかし6トリック全部取ると0点という、ちょっと変わったゲーム。


 カード枚数、トリック数が少ないので、ゲームはサクサク進む。得点の構成上、毎回誰か1人は必ず負ける。全員がそこそこ勝つ平和なゲームではないので、盛り上がる。最初のゲームでは25点で終了というルールを忘れていて、余分にやってしまう。それでも1ゲーム20分くらいで終わったので、もう1戦。

 2戦目は全員このゲームに慣れてきて積極的なプレイ。普通は全トリックを取ってしまうと0点なのだが、最初に「ロット」という宣言をして成功すると高得点になるので、5ディール中3ディールがロット宣言という展開に。しかし、宣言してしまうと他3人からマークされるので成功は難しい。アオネコさん2回、ンヌjr君1回のロット宣言は全て失敗。でも失敗する方が盛り上がるんだよな~。下のイラストはその時の模様。

アオネコマサル/Triumfo作 無断転用禁止
(結果/1戦目 ンヌ:40 ンヌjr:26 アオネコ:22 自転車人:22)
(結果/2戦目 ンヌ:30 ンヌjr:28 自転車人:21 アオネコ:20)

 とりっくまさん欠席でどうなるかと思ったが、2人のピンチヒッターのおかげで楽しい会になった。そして見逃せないのが、今日のンヌさんの強さ。全勝だった。今日の会の始めには「勝率が低い」ことを気にしていたのだが、会の終わりには「勝ち負けより、次にまた遊んでもらえる仲間との出会いが大切なんですよ」という余裕のコメント。

 つっちゃん、アオネコさん、また遊びましょう!

2017年11月11日土曜日

スカート始めよう会

 ぱぶり家では初めての主催会。以前ぱぶり家のゲーム会でお世話になった、サンジィさんが「スカートを覚えたい」というので、「スカート講習会」として開くことに。また、一緒にトランプをしましょうと、以前から声をかけていた、かぶけんさんにも参加して頂く。それに加え、apricatさん、私の4人が今回のメンバー。
 サンジィさんはトリックテイキング好きで、ハーツやウィザードが好み。かぶけんさんは、神戸での1回目のトランプ会に参加されたかったらしいのだが、都合で不参加。それを後で知り、いつかはお誘いしたいと思っていたので、今回、それを果すことができた。

 ぱぶり家は2階建て。1階は別の会(映画研究会)が使用していたので、私たちは2階へ。麻雀用のマットを敷いてプレイ開始。
 まずは、色々なところでプレイしている【シャーフコップ】を。
 スカートの元になったゲームなので、これを覚えてもらうと、スカートの理解も早いのではないかと選択した。もちろん単独で遊んでも面白いゲームだ。


 シャーフコップは2対2のペア戦。毎回パートナーが変わり、そのパートナーがゲームの途中までわからない、正体隠匿系のトリックテイキングゲーム。QとJが全て切り札という変則。
 ちょっとややこしい部分もあるが、いつものリファレンスも功を奏し、スムーズに遊ぶことができた。トランプ好きのかぶけんさんからは「これは一日中やってられるやつや」と高評価。
 やはり誰がパートナーか疑心暗鬼になるのは楽しいし、ビッドもないのでシンプルに遊ぶことができた。今回は皆から「師匠」と呼ばれているapricatさんがソロで勝ち、その後も勝利を重ね1位に。
(結果/apricat:10 かぶけん:-2 サンジィ:-4 自転車人:-4)

 シャーフコップの後、コーヒーブレイク。かぶけんさんからは「なかよし村」でスコポーネをプレイした話や、ゲーム作家としての苦労話等を興味深く聞いた。また、サンジィさんの飼っているヘビの話をきっかけに、それぞれの家庭のペット話で盛り上がる。雑談もまた楽しい。

 その後、本日のメインイベント【スカート】に。実はスカートをインストするのは初めて。それなりにリファレンスを用意したのだが、説明するのがとても難しいことに気付く。もっと色々な資料を用意しておくべきだったとか、説明の段取りをもっと考えておけば良かったと後悔するくらい、うまく説明ができなかった気がする。それでもプレイしましょうと、ディーラー抜け方式で11ディールほどプレイ。


 私の拙いインストにもかかわらず、初参加の2人は勇気を出してソロイストになっていたし、一通りのルールは理解してもらえたような気がする。ただ「楽しんでプレイする」ところまでは行かなかった。ちょっと消化不良になって申し訳なかったが、サンジィさんが別の用事があって抜けることになり、ここでスカートは終了。

 ただ、お2人とも「これからアプリで練習する」とか、かぶけんさんは「僕はボロ負けしたゲームに逆にハマるんや」と言ってくれ、ちょっとホッとした。次からスカートをインストする時はもう少し慎重に、また時間配分も考えなければ等々、学ぶことも多い会になった。

 3人になったところで、かぶけんさんに持ち込みをお願いしていたアニマルズをプレイ。以前から気になっていたゲームで、多分apricatさんも気に入るのではと思っていたが、まさにそうなった。


 最初の1ディール目はちょっとモヤモヤしていたが、2ディール目以降は勘所もわかり、とても楽しめた。やはりというべきかapricatさんが強く、途中からは、かぶけんさんとデットヒート。自分ももう少しというところまでいくのだが、うまくいかず惨敗する。でも本当に面白く、2時間近くプレイした。もっとこのゲームが売れて、沢山の人にプレイしてもらいたいと思う。
(結果/apricat:67 かぶけん:41 自転車人:5)

 もう少し遊びたかったのだが、2階も別グループで溢れてきて、クリスマス会の準備まではじまったので、私たちはここで退散。1階でも多くの人が集まって楽しそうに過ごしていた。この雑多な感じが、ぱぶり家らしいなあと納得。
 また、このメンバーで遊びたいな!

2017年11月3日金曜日

京会にやういちさんが!

●京のボードゲーム会 第25回


 前日に、さいさんの杜の家で開かれた「トリックテイキング・ゲームの会 vol.2」に参加していたやういちさんに「せっかく九州から京都に来てるんやったら、一泊して次の日に京のボードゲーム会に来てくださいよ」とお願いして来てもらう。約半年ぶりの再会。こんなに早く再会できると思っていなかった。

 前夜に「【ポートランド】をやりましょう」と相談していたので、家にあるトランプをかき集めて持ってくる。ポートランドはクニツィア作のトランプゲーム。各自1デッキ(52枚)を持ち、それぞれに5枚のポーカー役を作って比較する。6ラウンド制で、ラウンド終了毎に使った手札を捨て札にする。1ラウンドに使えるカード枚数に制限はないが、補充がないので、強い役を作ろうとカードを使いすぎると、最後にはカードが足りなくなるので引き際が大切。


 9人でプレイ。やういちさんのインストでスムーズに進む。全員、割と冷静で、最終ラウンドにカードが無いという人はいなかった。ただ、私を含め何人かは途中で役にこだわり、最終ラウンドに手札が少なくなる人も。
 特にフラッシュやストレートは、崩れると何の役もないので、ついつい、あと1枚、あと1枚とひいてしまう。中々あきらめがつかないのだ。しかし、計画的で引き際の良かった人は、点数が高くなる最後の方のラウンドでフルハウス等の強い役を作り、高得点を稼いでいた。
 トップになったのは他のゲーム会の主宰をしているMさんで116点。2位が110点、3位が103点と好勝負だった。ポートランドは盛り上がるね!

 昼食はさながら「やういちさんを囲む会」の様相。私が「九州からゲームをするために京都までよく来ましたね」とつっこむと「交通費を考えていたら、行きたいところに行けない」という答え。確かにそうだ。
 また、先月末に草場純さんと行った多良木町の球磨拳(くまけん)大会の話を聞かせてくれたり、具体的な球磨拳(じゃんけんの変形のようなもの)のやり方を実演してくれた。皆、興味深そうだった。

 次に、Trick Taking Partyゲーム賞を取ったアノウというゲームを教えてもらう。この頃になると、やういちさんの人柄も伝わり、インストの時にやういちさんが「あのう」という度に笑いが起きる。特に1人の女性のツボにはいってしまい「あのう」という度にゲラゲラ笑うので、インストが頭に入らない(^_^;)。


 素直なトリックテイキングゲームだが、2位を取ると2枚取らされるのがキツイ。マイナスペナルティーも厳しく、なかなか点数が伸びない。3ディールやって、常連のTさんが20点でトップだった。ルールはシンプルだし、主催会でもやってみようと思う。

 夕方になり、福岡に帰ろうとしていたやういちさんを引き留め、【ムス】に付き合ってもらった。ムス(Mus)はスペインの国民的人気ゲーム。apricatさんにすすめられ、スマホのアプリでやり始めた。面白いので対人でやってみたかった。
 たった4枚の手札の「大きさ」、「小ささ」、「ペア」、「ポイント」の4つをポーカーのようにビッドで競うゲーム。2対2のペア戦で、最後まで手札を公開せずにビッドを行うので、ブラフ、ギャンブル要素もある駆け引きの重要なゲームだ。


 最初に配られた4枚の手札は全員が同意する限り、枚数・回数の制限なく交換することができる。交換するときに「ムス」と言うのでこのゲーム名がついている。
 交換が終わると、先に挙げた4つの項目でそれぞれビッドを行う。手札を見せずにやるので、実際に負けていてもビッドで勝つこともできるし、その逆もある。手札公開時に「わぁ、大きさはこっちが勝ってたんか。もっと強気でいってたら良かった」等の声があがる。

 30点を1ゲームとして数ゲーム行う。最初のゲームでは30対21で私のチームがすんなり勝つ。そのまま行けるかと思っていたが、2ゲーム目ではやういちさんのチームが31対9で大勝。次が決着戦だったが、ここで時間切れ。次に会うときに決着戦をやろうと誓う。



 やういちさんのおかげで、いつもの会とは少し違った感じで楽しめた。また来てちょうだい!
 ボードゲームでは、EXIT、人喰い屋敷、リカ―――リング、ティチュー、ケララを遊んだ。
 楽しい一日だったゾウ!