2017年12月11日月曜日

Sneak(スニーク) パーレット作ブラフゲーム

「こそこそ」それとも「どうどう(堂々)」?

ポーカーのような手役で勝敗を争うゲーム。
「こそこそ」とカードを裏向きで勝負するか、「どうどう」と表向きで勝負するか?



 12月10日のトランプ会でプレイして面白かったので、紹介を兼ねてルールの訳を公開します。日本語での紹介は、インターネット上では初めてだと思います。訳の間違い等があればご指摘をお願いします。SNEAK(英語原文)

**更新履歴**************************
2017/12/11 公開
2017/12/20 「こそこそ」時の役なし複数札の扱いについての解釈変更
2017/12/20 チャレンジに負けた側の手札の扱いについての解釈変更
※上記2点の解釈について、パーレット作品にお詳しい黒宮公彦さんにアドバイスを頂きました。ありがとうございました。
2017/12/25 手札制限の枚数について追記
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※ここからルールの抄訳(ゲームをするのに必要と思うところのみ記述)。
 原文のSneakを「こそこそ」、Flauntを「どうどう」とする。

●2~7人用ゲーム

●カード
 2、3人の場合は52枚のトランプ1セット。
(強さの順は通常のA>K>Q>J……4>3>2)
 5人以上はトランプ2セット(104枚)
 4人の時は1セットか2セットお好みで。

●ディール
 ゲームの開始時に各プレイヤーに手札はない。ディーラーが良くシャッフルして、誰もが手の届く場所に裏向きに1つの山札として重ねて置く。

●プレイ
 ディーラの左隣から手番を始める。時計回りに進行する。
 手番にできることは次の3つの内の1つ。
1.山札の1番上から1枚引き、手札にする。1巡目にできることはこれだけ。
2.1枚以上を手札から裏向きに出す。これを「こそこそ」と呼ぶ。もし誰もチャレンジしなければ、勝ち。それらのカードを表向きにせずそのまま自分の得点の山札に置く。
3.1枚以上を手札から表向きに出す。これを「どうどう」と呼ぶ。もし誰もチャレンジしなければ、それらを自分の得点の山札に置く。
(チャレンジがあった場合は別記)

 注意:「こそこそ」でも「どうどう」でも、自分以外で最も多い手札を持っているプレイヤーの手札より多い数のカードを出すことはできない。例えば、自分以外誰一人として3枚以上の手札を持っていない場合に、3枚のカードを出すことはできない。
筆者注:3人プレイの場合、Aが4枚、Bが2枚、Cが5枚持っている場合、CはAの持っている4枚でのリードはできるが、5枚はできないということ。これ以降、手番で手札を出すことを「リード」と呼ぶ)

●カードの組合せ(コンボ)
 2枚以上のカードの組合せを「コンボ」と呼ぶ。同じランク、スート、連番等がある。コンボは同じカード枚数で争われる。
 ここから強い順番に記述する。
マッチ:2枚以上の同ランク(例;4-4、J-J-J、等)
ストレートフラッシュ:2枚以上で同スートの連番(Aは14としても1としても使える。A-K-Q..でもA-2-3..でも使える)
ストレート:2枚以上の連番で、同スートではないもの。(Aは上と同様に使える)
フラッシュ:2枚以上の同スートで、連番ではないもの

●「こそこそ」チャレンジ
 もし「こそこそ」(カードを伏せて)でリードされた場合、同じカード枚数を裏向きに出してチャレンジすることができる。チャレンジする人が出そろったら、リードプレイヤーから順番にカードをめくる。
・リードが1枚の場合はスートに関係なく、ランクの高いカードが勝つ。
・リードが複数の場合は、上記のコンボの強いものが勝つ。同じタイプのコンボの中ではランクの高さを上から1枚ずつ比べて勝負する。
筆者注:マッチとフラッシュなら、無条件でマッチの勝ち。どちらもフラッシュの場合、K-10-2とK-9-8を比べると2番目の10と9を比べるので10が勝つ。合計数で比べるのではない)

 どちらの場合でも、引き分けになったときは手番順の後のプレイヤーの勝ち。

筆者注役のない複数札(上記のコンボになっていない複数の札・いわゆる「ブタ」)の場合はどうするのか、英文でははっきり触れられていない。しかし禁止としていないので、役のない複数札を一種のコンボとみなし、ランクの高さを上から1枚ずつ比べて勝負すると解釈する。もちろんフラッシュ以上のコンボには無条件で負ける。)

●「どうどう」チャレンジ
 「どうどう」(カードを表向き)でリードされた場合、同じ枚数を表向きに出してチャレンジする。2人以上のチャレンジャーがいる場合は、同時にカードを表向きに出す。
・リードが1枚の場合は同スートで、ランクの高いカードが勝つ。
・リードが複数の場合は、リードと同じコンボの中で強さを比べる。

 注意:例えば、ストレートフラッシュがリードされた場合、よりランクの高いストレートフラッシュでしかチャレンジできない。(筆者注:リードされた別スートでも勝負できる)
 しかし、もしストレートかフラッシュがリードされた場合、それぞれストレートかフラッシュとしての価値しか認められない。つまりストレートフラッシュということには価値がない。(筆者注:K-10-2のフラッシュがリードされた場合、J-10-9のストレートフラッシュでは負けるということ)

 引き分けの場合は、上記と同じく手番順が後のプレイヤーが勝つ。

「こそこそ」「どうどう」どちらでも、勝者はその場に出されたカードの全てを自分の得点の山札に入れる
筆者注:英文ルールでは、勝った場合に獲得できるカードについて明記されていない。前回プレイした時は、負けたプレイヤーの札は捨て札にしたが、勝者が獲得する方が正しいのではという指摘を受けた。私もそちらの方が自然だし、テンポアップにつながるので良いと思い、上記の通りとした。)

●プレイの順番
 どのプレイヤーが勝っても、手番順は常に変わらず時計回りに移動する。勝者に手番が移るのではない。

●ゲームの終了
 山札の最後の一枚が引かれたら、そこからは常に「どうどう」でのリードでプレイが行なわれる。(筆者注:リードプレイヤーはパスできない)
 最後に1人だけ手札が残った場合は、その残った手札を自分の得点の山札に入れる。
 各プレイヤーの山札1枚につき、1点。それを記録する。
 ディーラーが左隣に移り、全てのカードをシャッフルし山札を作り、最初に戻る。

●終了条件
 トランプ1セットの時は100点、2セットの時は200点でゲーム終了。


とても面白いゲームでしたが、ちょっと問題点が。
 4ディールだけプレイした感想ですが、リードでカードを出して勝負するときは、山札から引けなく手札が増えないので、少し損をする感じがした。つまり勝負せずに、手札を増やし続ける方が強いのでは、という印象。実際には手札を残せば勝てるというゲームではないが、ゲームが膠着しがちになり面白さが半減する。
 そこで、手札枚数の制限を7枚としたが、バランスが良くなった気がする。手札枚数を制限するルールはオリジナルにはない。しかしチャレンジが多い方が面白いので、積極的にチャレンジするようにルールをアレンジした方が良いのではと思っている。
(追記)12/23に6人でやってみたところ、手札枚数の制限は5枚でも丁度良い感じだった。


 これを読んでプレイした方は、ご感想をいただければ嬉しくと思います。またゲームバランスを調整するための工夫があれば教えてください。ツイッターでも、このコメント欄でもかまいません。よろしくお願いします。

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